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2025.06.04

弁護士 後藤 敦夫

供託金取戻し 具体的な手続き及びタイムスケジュール

前回,仮差押申立の具体的な手続き及びタイムスケジュールについて記した。今回は供託金の取戻し手続き及びタイムスケジュールについて,前回同様備忘のため記すこととする。

以下は,本訴の判決が確定し,確定証明書も取得した前提で,その後の担保取消申立からの手続きについてである。

 

申立当日

事前に作成しておいた「担保取消申立書」を裁判所へ提出する。今回は全面勝訴であったため,担保取消の理由は「担保の事由が消滅したこと」(民訴法79条1項)である。

添付書類は,「供託原因が消滅したことの証明申請書」を正副1通ずつ,この証明申請書と「担保取消申立書」の受書を1通ずつ,「判決書」の原本及び写し,「判決確定証明書」原本である。

その他,切手1220円と150円印紙。切手と印紙代は事前に裁判所に確認。

その日のうちに,裁判所より担保取消決定が出たとの連絡があった。

 

申立翌日

裁判所にて「担保取消決定書」を受け取る。

 

申立から11日目

裁判所より「供託原因が消滅したことの証明書」が出来た旨の連絡が入ったため,同証明書を裁判所に受け取りに行く

 

申立から12日目

法務局へ「供託金支払請求書」を提出する。添付書類は,「担保取消決定書」原本,供託委任状2通(そのうち1通は供託の申請の際に「代理権限証書確認済」との印を押してもらったもの。),「供託書」原本,「供託原因が消滅したことの証明申請書」原本である。

払戻しが決定すれば請求書記載の口座に振込まれるとのことであった。特に通知などはないとのこと。

あと,後に確認したところ,「供託書」原本は提出されれば受け取るが提出が必須というわけではないとのことであった。

 

申立から20日目 

申立書記載の口座に供託金が返還されていることを確認する。

 

以上,「担保取消申立書」提出から20日目で供託金が返還された。わりとスムーズに進んだように思うが,それでも3週間近くかかってしまった。

 

 

 

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